福島第一原発 2号機 温度上昇で要警戒

2goukijoushou

フクイチ2号機の温度が、今日(2012年2月12日)現在までじわじわ上がっている。一時的な状況かと思い、これまでコメントしてこなかったが、下がる気配がないのが気になる。#enebatsu #genpatsu #otosha

http://www.47news.jp/CN/201202/CN2012021201001360.html

現状どうなっているのか。以下のNHKのサイトに解説が詳しい。納得感もある。

★その後、この温度計のデータは上がりつつも、上下をくり返し、どうやら計器の故障であるらしいと結論づけられつつある。実際に温度が上がるよりはずっといいが、温度計がダメになることもあまりよいことではない。続報が入り次第、追加情報をアップする(2012/02/20)

http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/600/108553.html

これに対して、NHKのサイトに以下のようなコメントが入っている。

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好い加減に、再臨界の可能性、などと愚かなことを言うのを止めて下さい。燃料棒集合体構造が崩れた時点で臨界は起きません。中性子が水でしっかりと減速されないと、核分裂は持続できません。つまり、燃料がうずたかく降り積もっては、絶対に、臨界にはなりません。そういことを知らないで、「解説」するのは、止めて下さい。(toshi_tomie)

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「愚かなこと」などと言われると、この人のいうことのほうが正しいようにも思えるのだが、果たしてそうか。僕からこのtoshi_tomieさんへの質問は確かに一般論としてはその通りだが、その一方で、JCOで起きた臨界事故を思い出したとき、炉内でJCO事故のような状況が起きていない、といえる根拠はあるのか、ということ。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E6%B5%B7%E6%9D%91JCO%E8%87%A8%E7%95%8C%E4%BA%8B%E6%95%85

炉内の状況は正確にはわかっていない。そもそも融けた燃料がどこにあるのかさえわかっていない。ホウ酸水で臨界が起きない状態にしているものの、どこにあるかわからないものがホウ酸水の中にあるということもできないだろう。

その点、臨界が起きているかどうかを示すキセノンの検出がされていない、という点を根拠にするのは、合理性があるように思う。

つまり、燃料が溶け落ちたから臨界はもう起きないというtoshi_tomieさんの見解は僕には納得感がない(説明がほしい)。

それと、toshi_tomieさんは事態を楽観しているが(温度が上がっているのは計器の故障説)、これについては、計器が故障して「温度が上がる」というメカニズムをどう見るのかという点だ。一般に、機械が故障した場合は、温度がゼロになるか、計測が不安定になり、上下することが多いように思うが、20~30℃、じわじわと温度が上がるという故障が、起こるとしたらどういうメカニズムなのだろうか。理系だとか、いっているのだから、むしろそれを説明したほしい。

ということで、現状何が起きているかについては、僕には正直まったくわからない。それほど重大な状況だとは思えないものの、事態の急転を見落とすリスクも感じている。一般市民も注意しておくべき事態だと思う。